小児歯科とは
子どもの歯科では、お子様が生まれてから大きくなるまで、歯の成長と変化に合わせたケアをします。特に子どもの歯はとても敏感で、大人の歯より虫歯になりやすいのです。そのため小さな頃からの丁寧な歯磨きやフッ素の使用など、乳歯の健康にしっかりと注意を払ったケアが必要です。
当院では、お子様一人ひとりの歯の特徴を大切にしながら、虫歯を未然に防いだり、もし虫歯ができてしまったら早く見つけて治療したりしています。子どもの歯の健康を守ることは、ただ笑顔を輝かせるだけではなく、しっかり噛めることで美味しい食事を楽しめるようになり、それが子どもの全身の健康にも良い影響を与えます。
小児歯科で行う主な治療内容
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1
予防歯科治療
子どもの歯は定期的にチェックすることで、小さな問題でもすぐに見つけられます。歯のクリーニングをして、食べかすや汚れをキレイに取り除き、フッ素塗布で歯を丈夫にします。これは、歯を虫歯から守るための大切なステップです。
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2
虫歯治療
お子様が痛みを感じることがないように、虫歯治療はとても慎重に行います。虫歯の部分を丁寧に取り除いた後は、また虫歯にならないように、詰め物や被せ物できれいに修復します。なるべく痛くない治療方法を選んで、お子様が安心できるように心がけます。
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3
歯並びの治療
お子様の歯と顎が正しい方向で健康に成長できるようにサポートします。お口の中やお顔の写真を撮って、子どもの成長に合わせた治療計画を立てます。指しゃぶりや歯ぎしりなどの習慣が歯並びや顎の成長にどう影響するかもチェックし、必要に応じて対策を講じます。これは、将来的にきれいな歯並びと健康な顎の成長を助けるためにとても重要です。
天王町かまた歯科で行う小児歯科
唾液検査「SillHa」
3歳以上の子どもたちに推奨される、お口の中の健康状態を詳しく調べるための検査です。この検査を通じて、唾液の量や酸性度、さらには菌の種類やその数までを分析し、虫歯になりやすい状態かどうかをチェックします。分析結果をもとに、お子様一人ひとりに適切な予防策や治療プランを提案することが可能です。これがお子様の歯を健康に保つための第一歩となります。
TBI(歯ブラシ指導)
効果的な歯磨き方法をお子様に教えるプログラムです。歯科医師や歯科衛生士が、お子様の現在の歯の状態や磨き癖を観察した上で、一人ひとりに合ったブラッシング方法をアドバイスします。この個別指導を通じて、お子様自身が虫歯や歯周病を未然に防ぐ力を身につけます。
PMTC(専門家による歯のクリーニング)
特殊な器具を使用してお子様の歯を徹底的にクリーニングします。普段のブラッシングでは落としきれない頑固な汚れや歯石を専門的な技術で除去し、お子様の歯をピカピカに保ちます。この処置により、お子様の歯を虫歯や歯周病のリスクから守り、口腔内を健康に保つことができます。
フッ素塗布
お子様の歯に直接フッ素を塗布して、歯を強化し虫歯を防ぐ治療法です。フッ素は歯のエナメル質を強くして、酸によるダメージを防ぎます。この簡単な処置によって、お子様の歯がより虫歯に強くなり、長期間健康的な歯を保つことが可能になります。
シーラント
お子様の奥歯の溝に特別なプラスチック製の保護膜を施す処置です。奥歯の溝は食べ物のカスや菌が溜まりやすく、虫歯になりやすい部分です。このシーラントによって、溝に物が詰まるのを防ぎ、お子様の歯を虫歯から守ります。特に奥歯はブラッシングが難しいので、シーラントによって守ることが虫歯予防にとても効果的です。
患者様にご協力いただきたいこと
ぜひお願いしたいこと
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1
定期検診
お子様の歯科検診を定期的に予約し、計画に沿って受診していただくことをおすすめします。これにより、お子様の歯の健康を守り、早い段階で口の中の問題を見つけ出すことができます。
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2
歯磨き習慣の維持
お子様が毎日、正しいやり方で歯を磨くことができるよう、家庭での支援を心がけてください。正確な歯磨きは、虫歯の予防とお子様のお口の健康を維持するのに役立ちます。
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3
食生活の習慣
健康に良い食事を心がけ、甘いスナックや飲み物の摂取を控えるようにしてください。栄養バランスの良い食事は、虫歯のリスクを下げるだけでなく、全身の健康にも良い効果をもたらします。
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4
診療時の協力
診療中、お子様が安心して治療を受けられるよう、治療の内容を事前に説明して安心感を与え、診療時には励ましの言葉をかけてください。
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5
痛みや不快感の報告
もし、お子様が口の中の痛みや違和感を訴えたら、すぐに歯科医院にご連絡ください。問題を早く見つけて対応することで、より良い治療結果を得られます。
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6
フッ素塗布やシーラント治療への同意
お子様の歯を虫歯から守るために、フッ素塗布やシーラント治療の提案をさせていただくことがあります。これらの予防措置にご協力いただき、お子様の貴重な歯を守る手助けをさせていただければと思います。
ご来院前に避けていただきたいこと
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1
怖いイメージを与えない
お子様が歯医者さんを怖がらないよう、診療前に恐ろしい話はしないようにしてください。歯医者さんが怖い場所だと思わせてしまうと、お子様が診療への不安を抱え、協力してくれなくなるかもしれません。
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2
嘘をついて連れてこない
歯科診療のために来ることを隠して、別の場所へ行くと言ってお子様をだまして連れてくることは避けましょう。これはお子様との信頼関係が崩れることになります。お子様が安心して治療を受けられるように、正直に何をするのかを説明してください。
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3
過剰な心配を見せない
診療前に保護者の方が過度に心配している様子を見せると、お子様も心配になってしまうことがあります。リラックスして前向きな姿勢を見せることで、お子様もリラックスし、安心して治療を受けることができるようになります。
小児歯科の一般的な治療の流れ
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Step01
受付・問診・視診
お子様の健康に関する情報や、過去の医療歴について問診票を記入します。問診を通じて、歯科医師はお子様の現在の健康状態や、特に注目すべき事項を把握します。
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Step02
口腔内写真撮影
診療前の口内の状況を視覚的に確認できるように口腔内写真を撮影します。現状での骨格や歯並びの把握のために顔貌写真を撮影します。必要に応じて、レントゲン撮影を行うこともあります。
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Step03
診査・診断
歯や歯茎の健康状態をチェックし、虫歯や歯並び、歯肉の問題がないかを調べます。必要に応じてご希望の方に後日、唾液検査を行ないます。(※唾液検査の2時間前に飲食・歯ブラシを済ませてください。)
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Step04
治療計画の説明
検査の結果をもとに、治療計画を立て、保護者にその内容を説明します。治療の優先順位、方法、期間、予想されるコストが含まれます。予防に必要な知識や技術など、個人個人にあった指導を行ないます。
※応急処置を行なう事があります。 -
Step05
治療の実施
保護者の方の同意を得た後、実際の治療が開始されます。これには、必要に応じて虫歯の処置、フッ素塗布、シーラントの適用、矯正治療などが含まれます。
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Step06
アフターケアと定期的なチェック
お子様の口腔衛生状態を維持するための指導が行います。また、定期検診では、進行中の問題を追跡し、新たに発生した問題に早期に対処します。
すぐに治療が必要な場合の流れ
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Step01
応急処置+検査
受付・問診後、痛みがある場合は、痛みを取り除く応急処置をします。必要な検査を行ない、リスクに応じた処置やケア方法の指導をいたします。
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Step02
TBI、クリーニング、PMTC
お子様のプラークコントロールが不良だったり、歯肉に炎症がある場合には、正しい歯磨き方法を指導の上、プラークや歯石を除去し、PMTCにより、細菌の蓄積や歯石を効果的に取り除き、炎症を抑えます。
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Step03
その他の治療の実施
保護者の方の同意を得た後、他の歯の治療が必要な場合、虫歯の処置、フッ素塗布、シーラントを行ないます。また、状況により、矯正治療の説明をいたします。
定期検診で健康な歯を守りましょう
むし歯や歯周病の有無に関わらず3ヶ月目安に一度はご来院いただき、歯の検診を受けることをおすすめしています。
こうして定期的に歯科を受診することで歯への意識を高め、予防歯科や早期発見・早期治療に役立ちます。そして、それはお子様ご自身の身体的・経済的負担の軽減にもつながるのです。